研磨材の製造販売 スリーエフ技研
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前回に引き続き「研磨条件」第二回です。
研磨条件とは、研磨する時に設定する機械条件を指します。
前回 は回転数=周速と加圧についてお話しましたが、今回はその他の研磨条件です。








3.パス回数

同じ研磨工程を掛ける回数です。
5秒で2回研磨するのと10秒で1回では結果が違います。それは研磨による摩擦熱が違うからです。
発熱を嫌う場合は前者を、研削力アップを狙うなら後者を選択して下さい。

4.被研磨物(以下ワーク)の送り速度

送り速度は研磨時にワークが処理される速度でmpmで表わします。板研磨やパイプ、丸棒が送られてゆく速度です。円筒研磨であれば、研磨ヘッドの走行速度になります。

鍋や釜のようにワークが自転する場合は「送り速度」とは言いませんが、ワーク外周面の周速が板研磨の「送り速度」であり、加工時間内に4回転すれば4パスと同じになります。

5.円筒形ワークの回転数

センタレス研磨ではワークを回転させながら前進させます。円筒研磨では研磨ヘッドが動くケースもあります。ワークが前に進む「送り速度」ばかり気にして、何回転で回っているかを気に留めないケースが多く見受けられますが、重要な研磨条件です。

特にセンタレス研磨の場合は、送りローラーの角度(スキュー角)を固定してしまうと外径の違うパイプを研磨する場合、同じ加工時間を保とうとするとその回転数を変えて調整しなければなりません。パイプの進む速度が同じになると同じ研磨条件と思いがちですが、回転数が違うので研磨条件は変わっています。

6.センタレス研磨のスキュー角

スキュー角とはセンタレス研磨での送りローラーの角度を云います。スキュー角0°の時、パイプは前進しません。スキュー角の角度と送りローラーの回転数でワークが前進する「送り速度」が決まります。次回のブログでこの関係の説明をします。

7.アップカット/ダウンカット

この条件は良く知られていますね。ワークの進行と逆方向に研磨材が当たるのがアップカット、順方向に当たるのがダウンカット。アップカットは研削性が高くなりますが、仕上げ目が粗く出ます。ダウンカットはその逆で研削性が落ちますが仕上げ目が柔らかくなります。

アップ・ダウンカット共にワークの送り機構が弱いと送り速度を変えてしまう事があるので
注意しましょう。

以上 板、鍋、釜、パイプ、丸棒などの金属の研磨時に於ける一般的な研磨条件について
書いてみました。
研磨結果を左右するのは研磨材だけでなく研磨条件です。砥石とフラップホイールを同じ回転数で使って性能比較しようとしてはいけません。工具にはそれぞれの適正な使用条件があるので、
それらを守って正しくお使い下さい

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